【31】
染井「あの、すみません。それで、救急車はいくらなんでしょうか」
大和田「知らなくてもいいんです。黒板五郎はこう言うんです。『ははは、別に知らんでも死にゃあせんのよ。いっぱい知らされるとかえって疲れる。』ねぇ。知らなければ、知らないままで良い事もあるんです」

【32】
染井「以上で、消防署の大和田さんの話は終わります」
大和田「おまえらには、うまく言えんが残すべき物は、もう、残した気がする。金や品物はなんも残せんが残すべき物は、伝えた気がする。」
染井「拍手！」

【33】
地蔵堂「税金には沢山の種類があります。博士が知っている税金を少し言ってみますね。『消費税』。以上。一つ！一つしか知らないのかーい！誰？今喋りかけたのは誰！？私か？私は税金博士だ」
堀之内「じゃあ今までのアンタは誰なんだよ！」

【34】
千早「このＤＶＤってどんな内容なんですか」
並木「要は、税金がある世界と、無い世界、どっちがいい？っていう内容のアニメなのね。お姉ちゃんと弟の姉弟が主人公で。公園で妖精に出会って、三つの願いをかなえてもらえるようになる」
千早「成程。ファンタジーなんだ」

【35】
長崎「こういう仮装するの、俺だけなんですね。俺、浮いてないですか」
豊川「浮いてないと言えば嘘になるけど、そもそも、そういうモノだから」
堀之内「頭置いてきちゃったよね。あそこで脱いでほしくなかったんだけど」
長崎「大丈夫。今、皆、アニメ見てますよ。ちょっとトイレ行きたいんで」

【36】
長崎「逆に、俺のこの顔が既に着ぐるみだとすれば、俺はもうこれ以上、被らなくていいわけで」
堀之内「うん。ん？」
長崎「だから今、あそこにある頭が俺の本来の頭って事にすれば、俺はもうこれ以上、被らなくていいわけで」
堀之内「うん。ん？」

【37】
染井「あれれー、パネル、出てきませんねー」
若葉「転んでそうなる？…まるで殴られたみたいな痣よ」
並木「放っておいてください」
染井「パネル持ってきてくださーい！パネルー！」
堀之内「何やってんの、パネルを準備して！」

【38】
千早「びっくりしたわよ。死んだかと思った。その後、身体は大丈夫？」
長崎「何ていうの。神様が。まだ俺に死ぬなって言ってて。俺、わかったって言って。お互いｗｉｎｗｉｎな関係で」
千早「喋り方やめて。あれに懲りて、もう来ないかと思ってた」
長崎「着ぐるみ着て倒れただけの人だと思われたくないから」

【39】
長崎「例えば、ウチの広告、作ってもらう事できる？」
千早「健康泥棒の？」
長崎「訳すな。社名を。形は何でもいい。1000万で請け負ってもらいたい」
千早「1000万！？ウチでいいの？アンタの所なら、もっと大きな」
長崎「一珠ちゃんちには、昔、その、大きな借りがあるから。覚えてる？」
千早「勝手に風化させるな。きっちり覚えてるよ」

【40】
染井「王子は？身体はもう大丈夫？」
長崎「今はもう、潤いが止まらないです。誰か俺のこの湧き出る泉を止めてくれって感じで」