【11】
並木「私が勝手に書いたオリジナルなんで。本当、特に意味はないんです」
豊川「キャラクターの割には、死んだような目をしてるけど」
高松「キャラクターの割には、ブリーフしか履いてないけど。何か怖い」

【12】
並木「羨ましいな。絹佳さん。理想的な家族って感じ」

【13】
大和田「なんすか。先輩」
地蔵堂「倉本聰」
大和田「いちいち俺だけに言わなくていいですよ」
若葉「地蔵堂さんも大和田さんたちと同じ高校って聞いたんですけど」

【14】
若葉「じゃあ、よく買い物をしているおばさんが腕にひっかける感じは？」
地蔵堂「『スパルタニアン・ガード』ですね。」
荒井「スパルタニアン？」
地蔵堂「古代スパルタの兵士が盾を持っている姿を模した型です」

【15】
高松「確かに。披露宴の打合せも何度も何度も細かくて。三日に一回くらいのペースで。かといって何か重要な話があるわけでもないのに」
染井「ちょっと待って。堀之内さん、結婚するの？」

【16】
豊川「まだ試作段階なので。何度もテストさせてもらっているけど」

　豊川、小型プリンタから小さめの紙をとりだす。

豊川「せいぜい全体の一割程度ってところかしらね」
荒井「精度が全然ダメだな。結構喋っていたつもりだけど」

【17】
荒井「これから税金教室の打合せですよ。堀之内さんには？内緒で？」
豊川「だから、よく考えて発言するのよ。言ったらその紙は、捨ててよし」
大和田「こうしよう。最後まで紙を使いきれなかった者は、税金を無駄にしたという事で、この後の飲み代を全部払う」

【18】
堀之内「呼ばれてないって事はないだろ。ちゃんと打合せを重ねてるんだし。さっきも、よろしくお願いしますと電話しておいたばかりだ」

　　豊川、一枚の紙を堀之内に見えないように提示する。

豊川「それって迷惑電話ってやつですか？」
堀之内「失礼な事言うんじゃないよ」

【19】
堀之内「後はサポートという形で当日現場にいて下さい。俺はいつも通り、バックアップとして何かあった時に動けるようにしておく」
若葉「えー、意外。動けるんですか？」
堀之内「いつもそうでしょうが」

【20】
千早「着ぐるみって、どんな」
並木「それっ」つまり、ザルじゃないですか」
堀之内「そんな恰好してたら捕まるだろ！
染井「知らないの？ニュースとかにも取り上げられてるでしょ」
堀之内「捕まっちゃってるな！」