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三輪孔亮(三上剛)は享年91という長命で臨終した。再び気づいた時には不思議な場所で女と対面しており、自分が死んだ事、しかも殺されたようなものだと告げられる。女はたった一人の孫娘に似ていた。早くに妻と息子夫婦を亡くし、身寄りは孫の「聖美」ただ一人。彼女は長らく自分の元を離れていて、臨終にも間に合わなかった。三輪は聖美の今後の人生が気がかりであった。もう一度、孫娘に会いたい。そんな無理な願いを女は無表情で聞き届けた。三輪は再び赤ん坊として生まれ直し、孫娘に会い、誰が自分を殺したのかを探す事になる。ただし、急激な成長を遂げるという制約付きで

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そのマンションの5階フロアは亡くなった三輪の所有であり、各住人に賃貸していた。彼の突然の死に、住人は一様に驚いたが、長らく離れていたという孫娘の佳織(志賀聖子)が帰ってきており、臨終を見届けられたのはせめてもの救いであっただろうと故人をしのんだ。
ただ気がかりなのはこの数日、空室であったはずの504号室に「ひかりの園」という看板が掲げられていた事である。規約にうるさい日野(道井良樹)は保育園ではないかと推察していた。3歳の娘を持つ金森(中山まりあ)やこの日、男児が生まれたばかりの土屋(日向翔梧)は、それに寛容ではあったが、住人の木内(新野アコヤ)は、「ひかりの園」を宗教団体だと決めつけ、激しく嫌悪感をしめした。金森は保育園などではなく、女性の駆け込み寺だと主張する。水本(小原雄平)はそれに妙な反応を示した

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佳織の友人である元助産師の智絵(小舘絵梨)と火神早希(林佳代)は、彼女の好意に甘え、
504号室で保育園を開設する事になった。だが、佳織は住人の許可などとっておらず、それどころか本来の所有者である三輪と全く関係のないただの介護士であった。住人たちが孫娘だと勘違いしている事を正せずに、勝手に智絵たちに貸してしまったのである。その日の夜。智絵は赤ん坊が入れられた箱を部屋の前で発見し、この部屋で保護する事を告げる。警察に届けない事を訝しがる早希と佳織であったが、智絵の勢いに押されて受け入れる事になる。智絵は少し怯えているようでもあった。赤ん坊の面倒を引き受けた早希は、その子が急激に大きくなっていくのを目の当たりにするが、誰にも言えずにいた。

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その翌日の事。土屋の赤ん坊が病院から姿を消した。日野と佳織は昨夜の赤ん坊に思いが至るが、確証があるわけでもなかった。病院から子供がいなくなり、その頃、504号しつから赤ん坊の泣き声がした。ただの偶然ではあるものの、何か引っ掛かりを覚えた住人たちは、実際に部屋を訪ねてみる事にする。部屋には赤ん坊の泣き声はすれど姿はなかった。昨日の赤ん坊が土屋の子供であると推測した佳織は、返そうとするも、当の智絵たちですら、赤ん坊の行方は分からなかった。昨夜から面倒を見続けてきた早希が連れてきたのは、生まれ変わった三輪(馬上亮)の、既に青年まで成長した姿であった。

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505号室にとある女性が訪れていた。住人たちは勝手に上がり込んだ女を怪しむ。たまたま出会った佳織に彼女は三輪孔亮の孫の聖美(犬井のぞみ)だと名乗った事から、佳織は自分が偽物である事が明るみになる事を恐れる。臨終前の記憶から、佳織が介護士であった事を思い出した三輪は孫娘を騙る彼女に怒りを露わにする。佳織は目の前の男が三輪の生まれ変わりだと信じられるはずもなかったが、彼が、三輪の生前、佳織にしか教えなかった秘密を知っていた事から、徐々に信じざるを得なくなっていた。聖美に再会できた事を喜ぶ三輪。だが、当然、彼女に受け入れられるはずがなかった。

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女性の駆け込み寺だと勘違いしている水本は、自分の元から逃げた妻の聖美がここにいると思い込み、会わせる事を要求する。金森は元夫が娘の「さとみ」に会いに来たものと思い、504号室へ乗り込む。娘の身を案じる金森だが、智絵はすげなく追い返す。娘を返さない事に逆上する金森だったが、智絵は彼女が育児放棄をしていると責める。
刃物を使って立てこもる水本を説得しようと、聖美が直接話しに向かうが、彼女を身を案じる三輪が水本に立ちはだかる。そうして彼は思い出した。自分が前世で意識を失う直前、やはり水本が聖美を訪ねてやってきた事を。だが、聖美は水本の事を知らないと言う

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水本は聖美との再会を喜んだが、聖美は水本の事を一切見覚えがないと言う。その余りの温度差に彼は自分のしている事が無意味なものに思えてきた。
三輪は自分が土屋の子供に生まれ変わった事を告げるが、土屋は受け入れるはずもなかった。だが現実をみていない土屋を智絵が一喝する。土屋の子供は生まれた時、既に亡くなっていたのである。その命を結果として三輪が繋いだ事になる。だが、その三輪も急激な成長により、すでに老いていた。限り有る残された時間で、三輪は土屋に父親としての愛情を求める。土屋は息子の名前として「不死鳥(フェニックス)」と名付け三輪を抱きしめる。その場は当然の事ながら騒然となった。

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三輪は急激な勢いで年老いて、再び死に向かっていた。それでも最期にもう一度孫の聖美に会えた事に感謝していた。彼はマンションの権利を聖美に遺す事を伝える。満足そうな聖美は、既に老衰しきった孔亮に冷たく真実を耳打ちする。
部屋の外の集会室では、聖美に成りすました佳織や、暴力的な行いをした水本が住民たちから責め立てられていた。だが当の聖美はそれらに特に興味を示さず出かけて行った。水本は聖美が本当に自分を覚えてない事を訝しがる。そこへ、三輪孔亮の孫と名乗る、聖美という女性がやってきた。彼女は水本がここにいる事に驚きを隠さなかった。自分を認識してもらえた事に狂喜する水本。では先程の女は一体誰だったのか。女を追いかけて三輪が部屋を飛び出してきた瞬間、彼に二度目の死が訪れた

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